入手しやすい アカヒレ は熱帯魚のなかでも人気の品種です。
小さいのですぐに 寿命 を迎えて天国へ旅立ってしまっても仕方がないとあきらめがちですが、適切な環境であれば2年は悠々と泳いでいるはずです。早速対策を立てましょう。
アカヒレの寿命を延ばすには日々の積み重ねから
雑食で長生き
ペットショップではおおよそ20~50円ほどで販売されています。弱っているとすぐに天に召されることは確かにあります。ペットショップから帰宅の移動で疲れてしまい家に着いた頃にはすでに息絶えている個体も珍しくありません。
しかしながら数が減ることを見越して20匹30匹まとめ買いするのも褒められた行為ではありません。ほかの魚と混泳させるのであれば水槽の大きさにもよりますが10匹を目安にすると良いでしょう。
体調が平均4cmと小柄なため過保護に世話をしないと弱りそうなイメージがありますが、意外とタフなのです。
水温は夏場は最高約35度まで、冬場は最低約12度まで耐えることができるとされています。もちろん健康な個体の場合です。
そしてエサですが、アカヒレ専用のエサが販売されています。専用でなくてもメダカなど同じくらいの大きさの魚のエサであれば食べても大丈夫な雑食です。
口に入るものは何でも食べようとする好奇心旺盛な怖いもの知らずなので、うっかり水槽に小さい丸いものなどを落とさないように気をつけましょう。
水槽にろ過フルターを設置するのはいうまでもないことですが、アカヒレには低床が必須です。
一休みしたり眠ったりするのに必要ですので水槽にアカヒレを水槽に入れる前に準備しておきましょう。
水槽の環境が適切で食べ過ぎなどに気をつければ、寿命は平均して3年はあります。
寒さには弱い
忘れてはならないのが病気にかかることです。アカヒレがかかりやすいのは白点病と水カビ病です。白点病は寒いときに発症しやすいようです。
寒くなると水槽のなかの雑菌が減って清潔になりそうな気もしますが、寒さしのぎに「イクチオフチリウス」という繊毛虫の仲間がアカヒレに寄生します。
寄生されなければ発症することはないといえます。白点病はその名のとおりアカヒレのからだに白い斑点ができますので、見逃すことはまずないでしょう。
治療はアカヒレを動物病院へ連れていくのではなく、薬浴や塩浴をします。
この治療は本格的なようであまり効果がなく、デメリットとして水草が枯れる、寄生虫を完全に除去できないこともあります。手間暇がかかる割にイマイチでおすすめできません。
現在のところ最も良い治療にあげられるのは「鷹の爪」です。少々値が張りますがその分効果はテキメンです。鷹の爪のカプサイシンという成分が寄生虫を死滅させて水草も枯れません。
すり傷が致命傷に
水カビ病はアカヒレのからだにすり傷などができたときに発症しやすいです。半透明の泡のような異物がアカヒレのヒレやからだに付着します。原因は真菌です。
水カビ病も冬場の病気と心得ましょう。ほかの季節にも発症しないことはありませんが、冬の発症が特出しています。すり傷などに寄生虫が寄生して新たな傷ができ、菌が侵入するとヒレやからだに線状のカビが発生します。
そのまま進行するとからだ全体がカビに覆われるという無残な姿で天に召されることになります。半透明のものがからだやヒレについていることにいかに早く気づけるかにかかっています。
観賞魚は遠目で眺めるのが良いという方もいらっしゃいますが、毎日水槽に顔をくっつけて体調に異変がないか確認しましょう。水カビ病の治療は薬浴が効果的です。まずはカビを発見したらすぐにピンセットなどでカビをとってあげましょう。
そんな器用なことはできないという方は飼育に向いていません。メチレンブルーやマラカイトグリーンなどを水槽に投入して薬浴します。このとき水温を28~30度ほどに設定すると治療効果があがるとされます。これで経過をみて治らなければ天命とあきらめましょう。
天寿を全うするまでは1日1回はカビをとってあげて少しでも楽に過ごせるように飼い主の役目を果たすべきです。
いちばん病状の重い個体をほかの水槽に移して余生を過ごさせてあげるか、あるいは元気な個体をほかの水槽に移したほうが良いかもしれません。水槽を移されるのは病身には負担になります。
まとめ
アカヒレの寿命を延ばすには日々の積み重ねから
雑食で長生き
寒さには弱い
すり傷が致命傷に