平昌五輪で名を広めたロシアのフィギュアスケート選手に対し、日本の 秋田犬 保存会から秋田犬を贈呈したことで、日本国内でも改めて秋田犬の可愛さが広まることとなりました。
大きさ から飼うことを少し躊躇する人もいるかもしれませんが、果たして飼いやすい犬種なのでしょうか。
秋田犬並の大きさの犬のペットとしての注意点とは?(前編)
世界中で日本犬人気。大型犬も?
超小型犬や小型犬は体の大きさから臆病だったり、警戒心が強い個体が多く、比較的吠えやすい子が多いと言われています。
一方大型犬は、大きさからすると一見吠えやすく凶暴性の高い個体が多いように感じる人も多いでしょう。
しかし実際には人好きで活発、性格は穏やかで優しく、無駄吠えは少ない犬種が多いと言われています。
1980年代から1990年前半のゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーを飼うことがステイタスとも言われていた時代背景もあり、大きくても穏やかで飼いやすい性格の犬種が多いことが広く認識され、それまでの大型犬に対する凶暴で飼いづらいなどの固定観念が覆されることとなりました。
この大型犬人気は、近年の世界中の日本犬人気にも相まってますます知名度をあげることとなっています。
また忠犬ハチ公を題材にした映画が海外で上映されたことによって秋田犬人気が高まり、ここ数年では日本国内での飼育登録数を上回ったという話も出ています。
しかしいくら秋田犬をはじめとした大型犬には飼いやすい犬種が多いと言っても、しつけも何もせず、ただ楽しく飼っているだけで良いということではありません。
特に土佐犬やボクサーのように元々闘犬や猟犬として活躍していた歴史がある犬種は、飼い主とペットの明確な順位付けを理解させないと、飼い主だけでなく、他人に対しても飛びかかったり噛みつくなどの危険性が高まると共に、無駄吠えが多くなる傾向にあります。
大型犬は大きさや持ち合わせたパワーから人間が危険を制止することが非常に難しいため、その危険を抑止するためにも、子犬のころからしっかりとしつける必要があるのです。
飼い主も体力が必要?
では秋田犬をはじめとした大型犬を飼うにあたって、どういったことを事前に学習しておく必要があるのでしょうか。
まず飼い始めて実感することは散歩時間でしょう。大型犬はほかの大きさの犬たちと比べると、毎日の散歩時間も長くなります。
超小型犬や小型犬は1日の散歩は30分程度で1回で良いと言われています。
一方大型犬は1回60分程度の散歩を2回、何よりも充分に歩かせてあげることが必要となります。
毎日の生活の中で1日2時間も散歩のために費やすと言うことは、フルタイムで仕事をしている人にとっては、なかなか難しいことかもしれません。
また平均でも40kg程度あると言われている秋田犬の場合、グイグイとリードを引っ張る癖のある子の散歩は相当の重労働になることが予想されます。
飼いはじめからのしつけによってリードの引っ張り癖はほとんどの場合治すことはできるかもしれません。
しかし散歩中、万が一ほかの犬や人間に対して吠えたり飛びついたりしたときに制止させることを考えると、体重40kgの大きさの犬を子供だけで散歩をさせると言うことは難しいでしょう。
そして大型犬の場合、毎日の散歩以外にボールキャッチやロープで綱引き、おやつ探しなど、遊びとトレーニングを組み合わせた飼い主との時間を多くとることをおすすめします。
もちろん散歩の中でも、しっかりと飼い主の横につかせて歩かせたり、待てなどしつけが学べる機会はあります。
しかし大型犬は活発な子も多いことから、ストレスを溜めさせないためにも遊びながらしつけられることは非常に理想的です。
秋田犬は狩猟犬や闘犬としての歴史もあり、根底には強い攻撃性がある個体も多いため、幼いころからのしつけの重要性を飼い主がしっかりと理解する必要があります。
そのため犬好きで、散歩に対しても「自分の運動にもなるから」と安易な気持ちで大型犬を飼い始めることは避けましょう。
まとめ
秋田犬並の大きさの犬のペットとしての注意点とは?(前編)
世界中で日本犬人気。大型犬も?
飼い主も体力が必要?