毎年夏になると、必ずと言っていいほどあちこちで被害に遭う人が急増する毛虫の害。なかでも チャドクガ はその代表格と言っていいでしょう。
一度刺されたら猛烈な痒みと激しい湿疹があらわれるこの恐ろしいチャドクガ 皮膚炎 に、どのように立ち向かえばよいのかを考えます。
恐怖のチャドクガ皮膚炎!毒針から身を守るためには?(前編)
チャドクガ皮膚炎はどのような症状か?
チャドクガに刺されてもすぐには症状は出てきません。
毒針が体に接触してから2~3時間経ってから、痒みを伴ったかぶれの症状が現れ始め、赤いブツブツが幹部から広がっていきます。夜も眠れないほど激しい痒みを伴うこともしばしばです。
この症状が治まるまでには1週間~長い人で半年もかかってしまいます。
「アナフィラキシーショック」という言葉を、蜂に刺された時に聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。
このアレルギー症状は2度目に被害にあった時に、痙攣や失神など最悪の場合には命にかかわる危険があるとして知られています。
そして実は、この症状はチャドクガに刺された時にも当てはまります。
息切れ、めまい、血圧の低下や発熱などの症状があらわれることがあります。
このように体にあきらかな異常を感じた時は、一刻も早く病院に行きましょう。
刺された時の対処法は?
チャドクガの針の大きさは0.1mmと大変小さく、肉眼で確認することはできません。そのため、長袖を着ていても服の繊維の間から針が侵入し、かぶれてしまうこともあります。
加えて針そのものが一度刺されば簡単には抜けない構造になっているので、痒いからといって掻いてしまうと余計に毛を分散させてしまうことになります。
更に、この恐ろしい針は手で払っても水で流しても簡単には取れません。
そこで粘着効果のあるもの、例えばガムテープ等を使って、患部に貼っては剥がすことを繰り返します。毒針が取れてきたら、水で丁寧に洗い流します。
その後、皮膚科またはアレルギー科を受診しましょう。病院が休みで開いていないなど、すぐに受診が難しい時は、市販の塗り薬で対処します。
チャドクガの皮膚炎には抗ヒスタミン薬かステロイド剤が有効です。
薬の種類によって効果の強さの程度はありますが、チャドクガの皮膚炎の症状は激しい痒みを伴う場合が多いので、強めのものを選んでもよいでしょう。
定番のものではフルコートF軟膏があります。服などにも針がくっついていることが想定される場合は、そのまま洗濯機で洗濯してはいけません。
針が水の中で分散し、他の洗濯物にくっついてしまうことがあるためです。
チャドクガの針は熱に弱いので、50℃以上のお湯で服を洗いましょう。毒を無害化することができます。
また、血の巡りがよいほど痒みが激しくなる傾向があります。症状が出ている間はアルコールを避け、お風呂も極力シャワーにして簡単に済ませることをおすすめします。
まとめ
恐怖のチャドクガ皮膚炎!毒針から身を守るためには(前編)
チャドクガ皮膚炎はどのような症状か?
刺された時の対処法は?