ヒラタクワガタ は本州や四国、九州地方で採集することはむずかしくありません。しかし長生きしてもらうためには犬猫以上に神経質にお世話をしなければならないでしょう。
寿命 は天命ともいいますが、飼い主として果たすべきことを頭に入れて飼育するべきです。
長生きできる?ヒラタクワガタの寿命と健康
元気な個体と出会うには
ペットショップで購入する、ひとから譲ってもらうこと以外の入手方法は自力で採集することです。近所にコナラやクヌギの木のある公園や雑木林などがないか確認します。
そして虫とりOKかどうかも調べましょう。大きい公園よりも小さい公園のほうが規則が緩やかなことが多いようです。
一見、なんの変哲もない雑木林でも国有地や私有地など必ず持ち主が存在します。管理している方とバッタリ出くわすことのないように下調べはしましょう。
ヒラタクワガタを発見したら、慣れている方は手掴みでも良いでしょうがアミで捕獲するのが一般的です。
見渡す限りいない場合は、ちょっと樹木を蹴ってみましょう。上から飛びながら落下してくることが期待できます。
それでもみつからなければ、トラップ(罠)を仕掛けるという最終手段を講じることになります。
用意するものはお酒でしたら焼酎、もしくはハチミツも良いです。あとはお値段と相談してお砂糖、バナナやパイナップル、マンゴー、メロンなどの果物とビン、縄、ストッキング、ハケです。
- ビンにカットした果物を入れます。
- 焼酎またはハチミツとお砂糖を混ぜてフタをして、シャカシャカ振ります。
- 半日~1日、日向でそのまま放置して発酵を即します。
- 発酵した果物をストッキングに入れて、クヌギやコナラの木に結びつけます。
- ストッキングの代わりにハケで液を塗るのも良いです。
ヒラタクワガタやほかの昆虫もやってくるので、ケンカしすぎてヒラタクワガタが弱らないように早めに採集しましょう。
生活スタイルの尊重
ヒラタクワガタを迎える前に必要なものを準備しておきましょう。
昆虫ケース、昆虫マット、昆虫ゼリー、霧吹き、できればコナラやクヌギを少々(水に半日浸けて柔らかくしたもの)を用意します。
昆虫ゼリーの代わりに市販のおやつゼリーやきゅうりのみを与えるのは食欲不振を招き健康を害して早死にのもとです。
ケースの置き場所も大事です。直射日光の当たらないところで、気温20~25度がベストです。湿度はやや高めがお好きなので、必要なら加湿器を使用しましょう。
夜行性ですから、昼間にやたらベタベタ触ったりするのはストレスになります。カブトムシとケンカをさせるなどいらないことはしないのが長寿への近道です。
寿命は2~3年とされていますが、一般家庭で2~3年生きながらえることは容易ではありません。
病気を持ち込まないようにケースは清潔に、コナラやクヌギの木はお店で購入しましょう。自然の木は病気やほかの虫の産卵があったりするリスクがあります。
一度、越冬ができたらもう一年頑張って生きる可能性は高くなります。
一匹ずつ飼育する
ヒラタクワガタはみかけによらず、オスの気性の荒さはなかなかのものです。相性が悪いとメスを死に追いやることを珍しくありません。
たくさんのヒラタクワガタを飼育する場合、一匹ずつケースを用意するのは面倒くさいかもしれませんが、長生きしてほしいのであればそのくらいはしましょう。
オスメスの相性が良ければ繁殖の期待もできますが、たとえ相性が良くても繁殖が終わったら一匹ずつケースに入れて飼育したほうが無難です。
ヒラタクワガタの特徴である大アゴは、昆虫ゼリーやきゅうり、スイカなどを食す際に邪魔になることもあります。食べ物は全て細切りにスライスしたほうが食べやすく喜びます。
食べ過ぎは寿命を縮めますので、少なめに与えましょう。食べ残しがあっても1日1回は新しいものと交換し新鮮なものを食べさせるべきです。
乾燥にすこぶる弱いので、ときどき霧吹きでケース内部を湿らせてベストな環境を死守します。カビが生えると呼吸が苦しくなるのは人間と同様です。ケースのおそうじはこまめに行ってください。
できることは全てしても、家に迎えて一晩で天に召されることもありますし3年くらい一緒にいられるかもしれませんし、それは予測できないことと前向きにあきらめましょう。
まとめ
長生きできる?ヒラタクワガタの寿命と健康
元気な個体と出会うには
生活スタイルの尊重
一匹ずつ飼育する