お祭りやイベントでは定番の金魚すくいですが、帰宅してからの準備を整えてからお出かけしている方は少ないことでしょう。すぐに天に召されてしまうのがふつうと考えては金魚が気の毒です。
家族の一員となるべく、 金魚すくいの金魚の飼い方 をご紹介いたします。
丈夫になれる?金魚すくいの金魚の飼い方
スパルタ調節はしない
まず注意したいのは金魚すくいをするタイミングです。始めのうちに金魚すくいをしてそのあといろいろ回って2時間も3時間も金魚同伴というのは、金魚があまりにもかわいそうです。
小さな袋のなかはわずかな酸素が注入されただけで全く万全ではありません。途中で弱り果てて死んでしまってもお店に文句はいえません。
金魚すくいはいちばん最後にするのが良いですが、そうすると金魚が残っていない、泳ぎ疲れて弱っているというケースが想像できます。
それでも金魚すくいをしたらすぐに帰るというのが最低限のルールと心得るべきです。
帰宅したら早速バケツや風呂桶、あるいは大きめのグラスなどに移し替えるケースが多いと思いますが、この行為が命取りになることがあります。
人間もふだんと異なる水を飲むとお腹を壊したりしますが、金魚の場合は有無をいわさずいきなり全身に新しい水のなかに放り込まれることになります。
心の準備もなくプールに突き落とされる以上の大変なストレスです。金魚は人間よりも環境の変化への適応能力が備わっていません。
特に生命線である水温の変化に弱く、すぐに移し替えることは控えましょう。お店の袋に入れたまま水を張ったバケツや水槽に浮かべておくのが良い方法です。
夏や秋でしたら、3、40分も経過すれば温度が同じくらいになるはずです。これで金魚の体調が整います。
養生させて体力づくり
出かける前に塩水をつくっておいて、帰宅する頃にちょうど良い水温にしておくのもおすすめです。
塩水といってもしょっぱいくらいのものではなく、水1リットルに塩小さじ1杯くらいで濃度は0.5%位になります。
金魚すくいの金魚は細菌や寄生虫に命を脅かされている状態に陥っていることが多いため、塩水で殺菌するのです。
金魚のからだに悪いのではないかと心配になりますが、濃度0.5%は金魚の体内浸透率と同じ値ですから、負担は少なく養生できる環境です。
1週間ほどこの塩水のなかで過ごして体力回復を目指します。体力をつけるにはご飯をたくさん食べるべきという考え方もありますが、絶食のほうが効果があります。
それは虐待ではないかと思われるかもしれませんが、金魚は1、2週間食べなくても大丈夫なのです。
もちろん、金魚の体調によってはすでに手遅れで塩水のなかで息絶えてしまうこともあるでしょう。
それは仕方のないことですが、あまり欲張ってたくさん金魚をとろうとは考えないほうが金魚のためです。小さい袋にぎゅうぎゅうに入れられると少ない酸素がますます不足します。
お金のもとがとりたい、金魚すくいが得意なことを周囲にアピールしたいというような邪心は捨てましょう。
広い環境を用意する
養生したあとは水槽に移します。水温は塩水と同じくらいに調節して金魚をびっくりさせないようにしましょう。
水槽や金魚鉢はインテリアの一面もありますが、第一に金魚の住まいであることを踏まえましょう。数が多いのに狭い水槽は居心地が良いはずがありません。
1匹あたりの水量は多ければ多いほど喜ばれます。1匹あたり10リットルが理想ですが、そうすると金魚鉢などは全然足りていないことになります。
いうまでもなく水量が多いほうが水は汚れにくくなりますが、水替えはサボってはいけません。
ご自分で期間を決めておいても良いですし、金魚が水面でパクパク口を開けているのも水が汚れているサインです。
金魚も尿が出ますので、アンモニアの濃度が高まってくると毒になります。水替えは全部ではなく3分の2くらいが良いとされます。
人間も新しい部屋の一部に以前の部屋の面影があると落ち着きますが、金魚も同じです。金魚は鑑賞するものでワンちゃんねこちゃんのような可愛がり方は必要ない、意味がないと思い込んでいらっしゃる方が多いですが、金魚にも知能はあります。
名前をつけてご飯のエサの前に呼んでみたり水槽のふちをリズミカルに叩いてからエサを入れる習慣にすると、金魚も覚えて近寄ってきてくれます。
家族の一員として最後まで責任をもってお世話しましょう。
まとめ
丈夫になれる?金魚すくいの金魚の飼い方
スパルタ調節はしない
養生させて体力づくり
広い環境を用意する