コモンマーモセット はみためは可愛らしいぬいぐるみのようなおサルさんですが、おとなしい動物ではありません。
値段 もお手頃ではありませんし、飼うときには石橋を叩いて検討するべきです。どんな生態なのかご紹介します。
値段以上の労力必須!コモンマーモセットとの暮らし
成長して手がかかることも
コモンマーモセットに限らず、サル系のペットの飼育はとてもむずかしいので安易な気持ちで飼い始めると後悔します。
ワンちゃん猫ちゃんはありきたりすぎるから、なにかほかのものを飼いたいなという方にはお勧めしません。
コモンマーモセット自体は30~45万円ほどで入手できますが、サルといえば人間の祖先、親戚のような動物です。
賢い動物をしつけるのは素人にはとても難儀なことで、メディアに登場するような温和でいうことをよく聞くおサルさんやコモンマーモセットの様子が一般的ではないことを頭に入れておきましょう。
しつけをしていないコモンマーモセットは野生動物と同じようなものです。
野生のサルと暮らすことを想像してみてください。研究者の方々が森のなかで寝泊りをしながらサルの調査をしていることがありますが、仲良くなったと思っても急に襲われることが日常茶飯事です。
コモンマーモセットもしつけをしても成功するとは限りませんし、むしろ確率的には反発して牙をむかれるリスクのほうが高いです。
本気を出されて急所を噛まれれば命に関わることもあるでしょう。人間や犬猫は健康状態に問題がなければ、成長するにつれて手がかからなくなりますがコモンマーモセットは異なります。
成長すると自我も強くなり、なぜいうことを聞かなくてはならないのかと反抗的になります。
小さい頃に心を鬼にしてしつければその後は穏やかな日々が待っているという希望をもつことができないペットなのです。
なつかない覚悟
コモンマーモセットは小動物のなかでも長生きで、10数年は一緒にいられます。
しかし家に迎え入れて数週間~数ヶ月で警戒心が和らぐほかの小動物とは異なり、天に召されるまで全くなつかない覚悟もしておいたほうが良いでしょう。
なついて甘えん坊でベタベタした関係を築くことができるペットではないので、そのような生活を夢みている方はワンちゃん猫ちゃんのほうが良いです。
なつけなくても飼い始めた以上は天寿を全うする日まで毎日世話をしなければなりません。
なつかないなりに時折かわいらしい仕草や態度を示してくれることもあるかもしれませんが、一度もないかもしれません。
サル系の動物は想像以上に賢明ですので、飼い主さんの自分へのめんどくさそうな何気ない表情や態度や言葉をよく認識して、警戒すべき同居人というレッテルを貼られることもあるでしょう。
また飼育環境が清潔でないとどんどん機嫌が悪くなります。いくらなんでも情緒不安定すぎやしないかと感じたら、住まいへの配慮が足りないのではないかと考えましょう。
コモンマーモセットは小柄ですが、ケージは大きければ大きいほど良いです。大きすぎて困ることはありません。
きれい好きでマメなひと向き
サルは賢いから放っておくのが良いと考えるのは早急で、健康管理と衛生管理は別です。野生であれば自分の縄張りをきれいに保とうと動き回ったり場所を移動したり、いろいろと頭を働かせるでしょうがペットはそうはいきません。
ケージのなかが生活のほぼ全てになります。ケージのほかにもホットスポット用ライトや紫外線ライト、エサ入れや水入れ、巣箱、止まり木、保湿器具、散歩用の首輪やリードも必要です。
噛む力が強いので、丈夫な木製やアルミ製のものを用意しましょう。全部新品を購入すると5万円はかかります。そして忘れてはならないのがご飯です。
主食のモンキーフードと、副食に果物や昆虫も好物です。果物はバナナやリンゴ以外もなんでも食べると思って良いですが、個体によって好みがあるでしょうからいろいろなものを食べさせると良いでしょう。
昆虫は生き餌を与えることはなかなかむずかしいでしょうから、冷凍コオロギなどをまとめ買いして1日1~3匹ほど与えると喜びます。
ケージのなかはこまめに掃除をして、10数年間なつかないながらも健康状態に気を配ることのできるのんびりと心の広い方が飼い主さんに向いています。
まとめ
値段以上の労力必須!コモンマーモセットとの暮らし
成長して手がかかることも
なつかない覚悟
きれい好きでマメなひと向き