コツメカワウソ を家族の一員に迎えたいなと夢みている方は少なからずいらっしゃることでしょう。しかしこの動物の 飼育 は犬猫よりも手間暇がかかりむずかしいです。
家の中に居心地のよいスペースを用意できるか、よく検討する必要があります。
家で飼育できる?コツメカワウソとの生活
広々スペースは必須条件
カワウソというと寓話に出てくるような大きいものを想像しがちですが、コツメカワウソはカワウソのなかでも最小でペットに向いています。
体長は40~60cm、体重は2.5~6kgと成猫くらいのサイズ感ですが、猫よりも尾が長く太いので猫と見間違えることはないでしょう。
飼育にあたり、まず欠かせないのがケージです。小動物ですが活発に動き回るので、大きめの犬猫用を準備しましょう。
犬と比べればケージのなかで過ごす時間が長いので狭苦しいのはかわいそうです。藁を敷いておくと自ら寝床を作り始めるなど働き者の習性がペットになっても残っています。
ご自宅のお部屋数に余裕があり、1部屋まるごとコツメカワウソ専用ルームにして放し飼いをするのも良いです。
しかしながら、飼い主さんやご家族が留守にするときはやはりケージに入ってもらうほうが安全です。
頭が良いのでふだんはいいつけを守る良い子でも、留守番時に豹変することはよくあります。
部屋を荒らしたりすると人間も迷惑ですが、コツメカワウソもケガに見舞われると病院へ連れて行ったりとすることが増えます。
帰宅したときには不慮の事故で天国に旅立ったあとというケースも考えられなくはないのです。また思いもよらない方法で外へ脱走することもないとはいえません。
以上のことから考慮しても、ケージ代は惜しまずに最良のものを用意するべきです。
水場と温度
コツメカワウソは中国南部から東南アジア諸国に生息しています。
日本よりも温暖な地域ですから、冬場の寒さには弱いです。室内で一晩中暖房を入れなくてはならないほど弱くはありませんが、藁や毛布などは必要です。
また水辺で生活する動物ですから、ペットとなっても水浴びは毎日したいところです。
毎日水浴びできないとストレスで異常行動をしたり飼い主さんやご家族に攻撃してきたりして、お互いにストレスが増えるばかりで良いことはありません。
なにも家のなかに人口の川やビオトープをつくれというのではなく、たとえばお子さん用のプールやお風呂場で十分です。
一緒にお風呂に入るのが後始末や手間を考えるといちばん楽ですが、お湯が熱すぎるとのぼせてグッタリしてしまうので気をつけましょう。
川の水の温度がお風呂の40度以上にもなることはありませんから、大きいたらいにぬるま湯を入れて遊ばせるのが良いです。
お風呂やプール用のおもちゃを与えると、頭が良いので楽しそうに使い始めます。
ケージにもおもちゃはあったほうが喜びます。というのも本来は群れで生活している動物ですので、さみしがり屋さんです。
複数飼いができれば良いのですが、予算やスペースの問題でむずかしいでしょう。となるとおもちゃを与えて飼い主さんやご家族が毎日遊んであげないとストレスがたまり元気を失くします。
ひとにもよく懐きますし、トイレのしつけもできるので能力をつぶさないようにしましょう。
食生活は妥協しない
カワウソフードというものは市販されていませんので、ドッグフード、キャットフード、フェレットフードを主食にします。
もともと川で生活していましたのでこれだけ延々食べ続けて満足するはずもなく、副食が必要です。魚、貝、甲殻類は好物ですので毎食少しは食べたいところです。
入手がむずかしいと思われますが、小魚を生き餌で与えると喜びます。運動不足解消とストレス発散にもなり、情緒が安定することでしょう。
1回の食事量は体重の15%くらいを目安としていますが、ペットはどうしても運動不足になりますので物足りないくらいがちょうど良いです。
ここまでのスペース、水浴び、一緒に遊ぶ時間、食事が確保できそうだと見込んだら購入の検討に入りましょう。
コツメカワウソはワシントン条約で輸出が制限されているため、入手できるのは日本国内で繁殖された個体になります。
人工繁殖もむずかしいため、ペットショップでみかけることはまずないです。したがってネット上の珍しい動物を取り扱うショップで購入するのが一般的です。
お電話で問い合わせて対応の良し悪し、アフターフォローの有無など信頼できるお店から購入しましょう。相場は60~100万円ほどです。
まとめ
家で飼育できる?コツメカワウソのとの生活
広々スペースは必須条件
水場と温度
食生活は妥協しない