気軽に 飼育 できるペットがほしいという方に人気なのが、 ナナフシ です。確かに犬猫や爬虫類を飼うよりはハードルははるかに低いです。
しかしナナフシもご飯を食べる生き物ですから、お世話には心を配らないとなりません。
ナナフシの飼育は単調?神秘的な生活
寿命を全うするためには
ナナフシは、七不思議をもつという意味ではなく漢字では「七節」と書きます。関節が7つあるではなく、「多数たくさん」をぼんやり表現したようです。
寿命は3ヶ月ほどといわれていますが、自然界ではいろんなことがありますから早死にすることもあります。
研究機関やペットとして人工的に飼育されていると3ヶ月以上、少々長生きすることもあります。もちろん個体の体調にもよりますし、1日で亡くなることもあるでしょう。
お店で購入して、2、3日で亡くなったらお店に連絡すればほかの個体を無料で譲ってもらえる可能性は高いです。
体長は数センチのイメージがあるかもしれませんが、50cm近い個体も存在します。
もともとは飛翔能力があったのですが、退化して飛べない個体も多くいます。飛ぶ姿をみたいのであれば、購入するときに飛ぶ飛ばないをよく確認しましょう。
細長い身体でみるからに丈夫そうな感じではありません。1日でも長生きしてもらういちばんの対策は、マメに観察することです。
手間のかからない分、観察時間は長めにとるべきです。留守がちでも朝と夜2回は声をかけて静かにコミュニケーションをとりましょう。
気が向いたときに眺めるつもりでインテリアの一部のように購入するのは、やめましょう。
ナナフシは熱帯~温帯地域にかけて生息しているため、寒さには弱いです。冷房が効きすぎている部屋ではナナフシの体調が急変する恐れが高くなります。
個性を尊重する
飼育は昆虫ケースで間に合います。ただし密封型のケースはダメです。ナナフシは風通しの良いところを好みます。
葉っぱなどの植物に擬態することからしても、風の通り道のような場所のほうが喜ぶ体質です。
したがって、通気性の良い飼育ケースを準備して風通しの良い部屋に置きましょう。
お天気と気温に問題がなければ、ベランダなど外に置いても良いですが、直射日光が当たらないように気をつけましょう。
より自然に近い状態をつくるのは、不衛生になりやすくお勧めしません。人工的な環境においては徹底的に人工的なほうが良いのです。
エサの葉っぱとスポンジにしみこませた最低限の水のみが最も理想的です。
ごちゃごちゃと枯れ葉や腐葉土を敷き詰めるのはみためはそれらしくなりますが、ナナフシにとっては不衛生で迷惑です。
エサは広葉樹の葉っぱが特に好きで、バラ、桜、ケヤキが好物とされますが個体によって好みがあります。
新芽に近い葉っぱはやわらかく美味しいので食が進みます。いろいろな葉っぱを与えて好みがわかり始めた頃に寿命を迎えます。
通常は冬前に寿命になるのですが、なかには冬を越す個体もいます。その場合は暖かい部屋で見守るようにしましょう。
デリケートに接する
日中、歩いているイメージがありますが実は夜行性です。部屋は明るくせずに、外では日陰にケースを置いてストレスにならないようにしましょう。
ペットには直接触れたいのが人情ですが、あまりベタベタするのは自切のリスクがあります。
孵化したての頃は再生するのですが、成長が進むと再生することはありません。ペットですが距離を保って見守ることができないひとには、不向きです。
またフンでケースが汚れたら刺激しないようにケースごととりかえましょう。つまり少なくとも2つのケースを用意する必要があります。
ナナフシは昆虫専門店や通信販売で購入できます。1,000~2,000円というのも魅力的です。
販売されているのは大抵メスですので、オスが飼いたいときは自力で近所の公園や郊外まで探しに出かけることになります。
ナナフシはメス単体で生殖できるので、オスがいなくても困ることはなにもありません。
1匹で150こもの卵を産みますが、フンと紛れているのでまずはケースごととりかえて、そのあとで卵を容器に移します。霧吹きでティッシュペーパーなどを湿らせて容器に敷きます。
これで乾燥を防げますが湿らせすぎてカビないようにしましょう。ライトを当てるなどして孵化を待ちます。卵のお世話をする時間のない方は、飼育を断念しましょう。
まとめ
ナナフシの飼育は単調?神秘的な生活
寿命を全うするためには
個性を尊重する
デリケートに接する