「愛猫が食べた餌をよく吐く。食べ過ぎ?それとも病気?(前編)」では、 猫 が 吐く パターンをお伝えいたしました。
後編では、なぜ猫が 餌 を吐くのか、その理由についてお伝えいたします。
愛猫が食べた餌をよく吐く。食べ過ぎ?それとも病気?(後編)
そもそも猫はよく吐く?
ほかの動物と比べて「猫はよく吐く」と言われています。それはグルーミングが原因です。猫はグルーミングと言って、いわゆる毛づくろいの行為をおこないます。
ネコ科に加え、ウサギや猿がほかの動物と比べて、生活の中で長い時間グルーミングに費やす動物として知られています。
またグルーミングをおこなう理由も、猿の場合は、自身でおこなうというより、親子間や異性同士でおこなう愛情表現としての理由が大きいようです。
また猿はグルーミングにおいて、相手の毛ではなくシラミをとってあげているため、毛玉を吐くということはウサギやネコ科特有の行為のようです。
一方ネコのグルーミング行為には体を舐めることで清潔に保つという意味もありますが、それ以外に狩りをしていた時代の名残から自身の臭いが敵に気づかれないようにするため、舐めた後に唾液が蒸発して体温調整をする、またリラックス効果があるそうです。
そして猫は一日の大半の時間を使ってグルーミングをおこなうため毛を飲み込んでしまう量も多く、それを吐き出す行為が頻繁にあることで「猫はよく吐く」と言われているのです。
元気があって餌も食べていて吐くのであれば毛玉である可能性は高いです。嘔吐物を確認して毛玉であれば、あまり心配する必要はありません。
しかし、毛玉が胃に溜まっていてもなかなか上手く吐き出せないままでいると猫自身もむかつきなどスッキリしない状態が続きます。
そういった場合は猫草と呼ばれる草を食べることで、吐き気を催して吐きやすくなるのです。
そのため猫を飼う際は、常に自宅で猫草を自由に食べられる環境を作っておくことをお勧めします。
餌を食べるのに吐くのはどうして?
猫が毎回餌をしっかり食べた上で、元気もあって、猫草を食べて吐くということであれば毛玉を吐いている可能性が高いため、基本的には病気の心配はないと言えます。
しかし餌を食べて、毛玉を吐いているようすがないにも関わらず、複数回嘔吐がある場合は注意が必要です。
餌を食べるのに吐く理由の1つ目は餌を変えた場合です。飼い猫にとって苦手な食材や添加物が含まれていた場合、食べるものの吐き出してしまう可能性があります。
特に飼いはじめのころは、その子がドライフード、ウェットフードどちらを好むか、またいずれか決まっても、どのメーカーのものであれば食べてくれるのか確定するまでは幾つも試す可能性もあります。
そのため最初から大袋タイプのフードを購入するのではなく、少量タイプのものから試していきましょう。
餌を食べるのに吐く理由の2つ目は急いで食べた場合です。これは特に多頭飼いの場合に発生しやすいことです。
一匹で餌を食べる場合は、警戒することもなく、マイペースに食べます。しかし多頭飼いの場合、ほかの猫に自分の餌を奪われる危険性から急いで食べようとします。
急いで食べる行為は餌と共に空気もたくさん食べている可能性も高く、後々ゲップとしてでたり、嘔吐に繋がりやすいと言えます。
餌を食べるのに吐く理由の3つ目は手作りの餌を与えた場合です。手作りの餌は飼い主の真心がこもっていて、一見とても良いように感じます。
確かに飼い主自身で作っていれば信頼性も高く心配不要と思えます。しかしそれは栄養面や中毒性のある食べ物の勉強をしっかりした上で作った場合に限ります。
飼い猫が喜んでくれるからと、好きな食材ばかりを使うことは栄養が偏る原因となります。
またもっとも怖いことは、中毒性のある食材を知らずに使ってしまうことです。少量であればアレルギー反応を起こさなかったとしても、頻繁に与えることでアナフィラキシーショックを起こしたり、最悪命を落とす危険性もあります。
専門家に相談することなく自己流で手作りの餌を与えることは、時に危険を伴います。獣医などに相談するなどして、信頼性の高いフードに切り替えることも一つの方法です。
「猫はよく吐く」ということで吐くことに慣れてしまいがちですが、毛玉の吐き出しのように容認して良い嘔吐ばかりではなく、大病が隠れている可能性もあり得ます。
そのためよく吐く動物だからこそ、吐いた原因がどのようなことなのかと言うことを毎回注視する習慣をつけたほうが良いでしょう。
まとめ
愛猫が食べた餌をよく吐く。食べ過ぎ?それとも病気?(後編)
そもそも猫はよく吐く?
餌を食べるのに吐くのはどうして?