日本スピッツ と言えば、昔から言われていることは「よく吠える」と言うことです。これは凶暴、または寂しがり屋など 性格 に関わる問題なのでしょうか。
一時期あまり目にしなくなったものの、近年また注目されてきたのは何故でしょうか。今回は日本スピッツを紹介します。
吠える日本スピッツは昔のこと?賢い性格で飼いやすい!(前編)
日本スピッツの誕生とは?
日本国内において純粋種の犬種の保護、推進を中心に畜犬に関する情報の管理などをおこなっているジャパンケネルクラブでは、日本スピッツの犬種登録は1948年におこなわれています。
100年近く前には既に存在していたジャーマンスピッツやアメリカンエスキモーを、家庭で飼いやすい姿へと小型化して現在の姿になりました。
古来より日本国内に存在した犬は柴犬や甲斐犬、北海道犬などの日本犬ばかりで、いずれも被毛が太く固めで剛毛にみえる犬種でした。
このような背景の中、1900年代半ば、日本犬ではみることが出来なかった真っ白でフワッと柔らかい被毛の日本スピッツは、古来からの犬=猟犬といった概念を崩し、一気に人気を博しました。
凶暴な性格面はまったくありませんが、当時番犬としては最適で、日本国内で一気に認知度が高まりました。
一時期は日本の畜犬のうちの半分近くもの数、日本スピッツが占めていた時代もあったほどでした。
日本スピッツの性格とは?吠えやすい?
日本国内で過去にもっとも人気を博していた犬種と言っても過言ではないほどであったにも関わらず、一気にペットとしての頭数が激減した時代がありました。
それは何故なのでしょうか。
番犬として、家族以外の人や動物に対しての警戒心が強く、非常に吠えやすいという印象が先行して、一時期の人気が嘘のように、急激にペットとしての頭数が減少してしまいました。
現在では日本スピッツのみならず、犬をペットとして飼う目的のほとんどが可愛がりたいという愛玩用でしょう。
しかし日本スピッツが流行した当時は番犬用として外飼いしていました。
飼い主に従順であり、当時日本国内で飼われていた日本スピッツの頭数がこれまでにないほど多かったことで、番犬として吠える姿、声が日本スピッツのあまり良くない印象として残ってしまったようです。
言うならば、日本スピッツはその番犬としての役割を大いに発揮していたということです。
その後も日本スピッツ=吠える犬種という印象は長い間消えず、しばらく日本国内で日本スピッツを目にすることは非常に珍しくなりました。
二十年から三十年くらい前から、多くの犬種が屋内で飼われることが一般的になりました。
それは散歩以外は他人と関わる機会も少なく、番犬時代の外飼いのように、常にもち続けた「家に近づく人や動物たちは追い払うべき敵」という強い警戒心があまり必要でない生活となったということです。
それは天敵という概念が薄れ、むやみに吠えると言う機会がなくなり、散歩などでほかの犬たちに会っても気にもとめない、または友好的に関わることができるようになったという点でもあります。
現在では改良が重ねられ、日本スピッツは吠えづらい性格へと姿を変えています。
フワフワ、モコモコの毛並みの犬を求める人にとって、サモエドは体高60cm程度で、体重も20kg前後の大型犬のため、広い庭や家でないと、飼うことは中々難しいものです。
一方日本スピッツはサモエドなどを小型改良していて、体高35cm前後、体重10kg前後と、かなり扱いやすい大きさのため、部屋飼いしたい人にとっては最適なようです。
しかし飼い主には非常に従順で可愛らしい触れ合いがある一方で、小型犬のように「遊んで、遊んで」と誰にでも自ら甘えていくような性格ではないため、小さいころからほかの犬や人間達と関わりをもたせ、警戒心を解いてあげることも無駄吠えをなくす方法とも言えます。
飼い主は、食事を与える際、散歩に行く際、遊んであげている際など、飼い犬がワンワン吠えて騒ぐ姿を、可愛らしいと感じ放置する場合があります。
日本スピッツが吠えにくく改良されたとは言え、どのような場面でも吠えて要求する習慣をつけてしまうと、飼い主以外の人に対しても吠えやすくなってしまいます。
日本スピッツは賢い性格と言われているため、さまざまな要求に対しても吠えることをさせるのではなく、必ず「おすわり」の体制を取らせるなど、しっかりと飼い主主導のしつけをすることで、極力吠える機会を減らし、大人しく飼いやすくなってきています。
まとめ
吠える日本スピッツは昔のこと?賢い性格で飼いやすい!(前編)
日本スピッツの誕生とは?
日本スピッツの性格とは?吠えやすい?