「安い値段のパグに飛びつくことは危険?それともお買い得?(前編)」では、一般的に 値段 の 安い 個体が持つ特徴をご紹介いたしました。後編では、 パグ の値段が安い理由をお伝えいたします。
安い値段のパグに飛びつくことは危険?それともお買い得?(後編)
パグが安いのはどういう理由?
パグが安い値段が販売されている場合、一般的に低価格設定されている理由と何か違いはあるのでしょうか。
パグの値段が安い1つめの理由として考えられるものは、パグとほかの犬種のミックス犬である場合です。
パグのミックス犬で代表的なものであるチワワとパグを掛け合わせたチワパグが人気です。
ギョロッとした瞳は両方の犬種の目の特徴でもあるため、チワパグでも比較的顕著に出ています。
鼻に関しては、チワワは細身でわずかにとがった感じの鼻の個体が多く、パグはペチャッと潰れた鼻が特徴ですが、チワパグはその間を取ったパグよりも少し長めな鼻先になっている個体が多いようです。
パグの特徴でもある目の下から頬にかけたシワは、チワパグではパグほどではありませんが、少し長めな鼻先にかけて、多少のシワが入る場合が多いようです。
既に述べたように、ミックス犬は掛け合わせた犬それぞれの特徴がどの程度出るかは個体ごとにかなりギャップがでる場合もあります。それはミックス犬の一つの楽しみとも言えます。
しかし予想していた姿への成長とは大きな差異がでることも少ないとは言えないことや、掛け合わせた2つの犬種の特有の疾患に注意しなければならない可能性もあると言うことで、安い値段をつけざるを得ないと言えるようです。
パグの値段が安い2つめの理由として考えられるものは、両親ともに、またはどちらかが比較的大きな個体だったために、販売時点で少し大きめだったり、将来的にも通常よりも大きく成長する可能性が高いと思われる場合です。
パグの値段が安い3つめの理由として考えられるものは、同時期に販売されていた犬種が人気のものばかりなどの理由から、少し大きな月齢になるまで、ペットショップに居続けた場合です。
大型犬を購入希望している買い手はより大きめなもの、小型犬を購入希望している人はより小さめなサイズを求める人は少なくありません。
また子供のころからの飼育を希望している人にとって、より長いパピー時代を一緒に過ごしたいと思うものです。
そのためパグだけに言えることではなく、いくら純血種であっても、何ヶ月もパピー時代をショップで過ごしている場合は、どうしても値段が安くなっている場合が多いです。
パグの値段が安い4つめの理由として考えられるものは、これはどの犬種でも言えることですが、メスよりもオスのほうが安い値段がつけられています。
理由として、メスよりもオスが劣っているというわけではなく、オス特有の問題があるようです。メスは排尿や排便の際、腰を落とす形でおこないます。
一方、オスは縄張り意識がメスよりも高い傾向があるため、屋内飼いをしている場合、トイレ以外に、タンスの角やドアや壁など部屋の各所に、足をあげて高い位置にマーキングのためのオシッコをすることがあります。
これはオスの習性であるため、止めさせることは非常に難しい場合もあるようです。またメスと比較してオスのほうが警戒心や攻撃心が強い傾向もみられるため、個体によっては吠えやすかったり、攻撃的な場合もあるようです。
しかしどちらの理由であっても、ブリーダーやペットショップ店員などから、その個体の特徴やしつけ方法の指導を受けることで、回避できる可能性も高いと言えます。
そして逆に走り回ったり、ボールなどで遊ぶなど、一緒に活発に犬と過ごすことを希望している人にとっては、オスを選んだ方が良い場合もあります。
パグの値段が安い5つめの理由として特に注意する必要があることが、持病や将来的に疾患になる可能性が高いと思われる個体である場合です。
パグのような短い鼻が特徴の犬種は、気道が狭いため、そもそもゼーゼーと激しく呼吸をする傾向にあります。
それが年齢を重ねるごとに、気道がより狭まって、呼吸が難しくなる疾患になりやすいと言われています。
またそれ以外に、パグは角膜炎をはじめとする目に関する疾患にかかりやすかったり、肥満傾向が強いと言われている犬種です。
このように犬種ならではの疾患や特徴が、生まれつき顕著に出ることが予想される場合は、値段が安くつけられることが多いです。
欲しい犬種に安い値段がつけられていたら、すぐに飛びつきたくなりますが、どのような理由で低価格がつけられているのか、購入前にできる限り販売者に確認を取るようにしましょう。
隠される低価格の理由が?
近年、ペットの購入方法として、ショップではなくブリーダーを利用するという人が増えています。しかし中には悪徳ブリーダーと言われる問題の多い人たちもいるようです。
値段が安い隠されやすい理由の1つめは、劣悪な環境で生まれた状態で販売しているブリーダーからの購入の場合です。
ブリーダーは個人対個人でやり取りをおこなうことがほとんどであるため、安定した飼育環境を整えていない人も稀にいます。
多くのブリーダーはその犬種が大好きで、できる限り、多くの人たちにその犬種を愛して欲しいと考える熱心な人たちです。
しかし一部のブリーダーは、1匹の母親だけに無理と思われる回数の出産をさせたり、出産後のパピーの健康管理などもおざなりにしていたため、先天性の疾患を抱えたまま安い値段で販売されている可能性もないとは言えません。
値段が安い隠されやすい理由の2つめは、それがミックス犬の場合は将来どの程度の大きさに成長するか判断が難しいということです。
両親が純血種犬同士の場合、血統証が付いている場合が多いです。
しかし血統証もなく、本当に純血種犬同士かどうかも不明な状態で、その子供をミックス犬として販売するブリーダー被害もあるそうです。
ミックス犬は必ずしも同じくらいの大きさの犬種同士を掛け合わせているとは限りません。稀ではありますが、小型犬と大型犬を掛け合わす場合もあります。
ほとんどの場合は二種の犬種の間を取った中型犬の大きさに成長する確率が高いと言われていますが、個体によってはどちらかの犬種の大きさに偏ってしまう場合もあるようです。
それに加えて、そもそもその子の両親が純血種犬同士でなかった場合は、尚更、成長の過程で予測できないことがある可能性は非常に高くなります。
犬を飼うと言うことは命を買うということです。パグは無駄吠えも少なく穏やかで非常に飼いやすいと言われているため人気もあり、可愛らしい子に出会えて、しかもそれが安い値段で販売されていたら、早い者勝ちのようなお得感を考えがちです。
しかし長生きであれば15年以上の寿命があるため、それだけ責任を持ってみてあげられるかをしっかりと検討した上で飼ってあげるようにしましょう。
まとめ
安い値段のパグに飛びつくことは危険?それともお買い得? (後編)
パグが安いのはどういう理由?
隠される低価格の理由が?