「優雅でデリケートならんちゅうを上手に水槽飼育するには?(前編)」では、 らんちゅう を 水槽 で 飼育 するばあいの注意点についてお伝えしました。
後編では、らんちゅうが病気になってしまった場合の飼育方法をご紹介いたします。
優雅でデリケートならんちゅうを上手に水槽飼育するには?(後編)
病気になったら、どうすることも出来ないの?
らんちゅうは金魚の中でも比較的デリケートな種類と言われているため、飼育していて一番困ることは病気になったときです。
犬や猫などと違って、病気になったからと言って、金魚を専門的にみてくれる病院はほとんどありません。
そのため病気か否かなどは、購入したペットショップの店員に、対象の金魚の写真や動画をみせて、いろいろとアドバイスを聞いてみることも良いかもしれません。
本などには書かれていない特有の方法など教えてくれる場合もあります。
一般的に1日に2回から3回程度餌をあげますが、病気が疑われる場合は、一度数日間絶食をさせたほうが良いです。
あくまでも極端な状態ではありますが、そもそもらんちゅうは1ヶ月程度であれば絶食しても生きていられると言われているため、数日間の絶食はあまり問題になりません。
病気の時の質の悪い糞で汚れた水中を泳ぐことも避けられるためです。
もっとも初期段階でおこなう方法としては、水槽の水に唐辛子を入れることです。小さめな水槽であれば唐辛子一本で十分です。
一本の唐辛子の上の部分を切り取り、中の種を全て取り除きます。そしてそのまま水槽に入れます。唐辛子の殺菌作用で、汚れた菌を除去してくれると言うことです。
しかし数日間続けてもあまり変化がない場合は、塩水浴に切り替えましょう。
誰もが知っているとおり、金魚は淡水魚です。淡水魚とは、いわゆる塩分の含まれていない水で生活をする魚です。
しかし金魚は病気になったり、元気がない場合は、塩分濃度の低い塩水に何日間か泳がす方法がとられます。
10Lの水に対して塩分0.5%の割合の塩水で、毎日水交換をしながら3日間、その後は数日に1回程度の水交換をし、回復がみられるまで塩水浴をさせます。
それでも回復がみられない場合は、薬剤を入れた水槽の水に金魚を泳がせることになります。
淡水魚を塩水で泳がせることは危険なのではないかと思いますが、実際の海水の塩分濃度は3.5%程度なので、塩水浴の塩水は濃度は非常に低いため問題ないのです。
白点病、尾ぐされ病などの場合は、紺色の薬剤を指定量入れることで、水槽の水は淡い水色に染まります。
薬の効果を除いてしまう活性炭を外し、水槽の底に入れる砂利なども入れるのはやめましょう。色が付いた水のため、砂利なども薬剤の色に染まってしまうからです。
なお複数飼いしていて、その中の1匹のみが病気の疑いがある場合は、その1匹だけを別の水槽に隔離して塩水浴、または薬浴するようにしましょう。
これはほかの金魚に菌を移さないことに加え、大きな水槽で毎日塩水や薬剤水を交換することは非常に大変なためです。
らんちゅうは容姿はぷっくりと可愛らしい上に、彩りは高級感があり優雅にもみえるため人気がありますが、比較的病気に弱いため、水温、水質、餌やりなど、毎日の生活の中でもデリケートな対応が必要となります。
しかししっかりと飼育することで、そもそも6年くらいの寿命と言われているものが、より長生きする可能性も高めます。
まとめ
優雅でデリケートならんちゅうを上手に水槽飼育するには?(後編)
病気になったら、どうすることも出来ないの?