ゾウの 寿命 は60~70年、キリンの寿命は20~27年と、飼育下では大きな生き物は長生きをしそうな感じがしますが、犬の中でも体が大きい セントバーナード は一体どれくらいの時間を、愛犬として一緒に過ごせるのでしょうか。
セントバーナードは意外と寿命が短いって知っていた?
セントバーナードについて
昔ローマ帝国では戦闘のために訓練されていた、モロシア犬という犬種がいました。
現在では絶滅してしまった犬種ですが、セントバーナードはその血を受け継いでいます。
そのために、戦闘に有利な体で、体重は少なくとも50kg以上はあり、大きな体格を保つための、しっかりした骨格と筋肉に覆われています。
被毛もダブルコートという、二重構造の保温性が抜群の毛におおわれています。
体が頑丈なことと被毛の厚さをかわれて、アルプス山中の僧院で救助犬として活躍したために、人気がでて有名になりました。
一時期、セントバーナードも絶滅の危機に陥りましたが、同じように体格の大きいニューファンドランド犬と交配させることで、危機を脱しました。
セントバーナードの寿命
セントバーナードの平均寿命は意外なことに、8~10歳で犬種の中でも意外と短いことがわかります。体が大きくて頑丈そうだから、寿命が長いかというとそういう訳でもないようです。
実際、大型犬の寿命を調べてみると、ゴールデンレトリバーで平均寿命が10~11歳、グレートピレニーズで10~12歳、ボルゾイで7~10歳と言われています。
そして小型犬では、チワワで14~15歳、トイプードルで13~14歳、ミニチュアダックスでも14~15歳と、小型犬の方が寿命が長いことが良くわかります。
なぜ大型犬の方が寿命が短いのかというのは、諸説ありますが、実際わかっているところでは、成長速度の速さが体に負担を与えているという説が有力です。
小型犬ならば、数年かけて数ミリ骨が成長するのに、大型犬であれば数年で何センチも骨が伸びて行きます。その分、体全体への負担も大きくなり、体が順応するのも急いで行われるのです。
そうなると老化も急速に行われるので、必然的に寿命が短くなってしまいます。小型犬に比べると、同じ1年の成長でも使うエネルギーの消費量が格段に大きいのです。
セントバーナードは犬種の中でも、超大型犬に分類されるために、頑丈な体を持っていても、寿命は短くなってしまうのです。
セントバーナードの性格
セントバーナードは、見た目は大きくて怖いイメージですが、性格はその真逆で、穏和で大人しく、思慮深い犬でとても優しい性格をしています。
何事にも辛抱強く、自分で判断して与えられた役割を果たそうとします。大きな体ですが、攻撃性がなく、とても賢いので、子どもと一緒にしていても安心できる犬種です。
しかし体が大きく、散歩の際に引っ張られたりしただけで、子どもや女性は引きずられてケガをしかねません。
小さい頃から、リードを無理やり引っ張る癖や、人に飛びつく癖、突然走り出したりするようなことをしないように、上手にしつけることがとても重要です。
セントバーナードが起こしやすい病気
セントバーナードは大型犬のわりには、先天的な病気が少ない犬種ですが、血液の癌と呼ばれる悪性リンパ腫になりやすい傾向にあります。
完全な予防方法はありませんが、日ごろから、ブラッシングや口のケアをしながら、腫れているところはないか欠かさずチェックしてあげてください。
他にも、超大型犬がなりやすい胃捻転と呼ばれる、内臓が捻じれてしまう病気にもなりやすく、見逃すと死と直結してしまう病気です。
普段から、一回に多くの量の餌をたべさせないように、少量を数回にわけて餌をあげ、食事の際は首が曲がらないように、高さのあるエサ台を用意するなどで予防することができます。
超大型犬は大きな体で存在感が大きい分、失った時の悲しみも大きいものです。健康的に長生きできるように、飼い主もきちんとした知識を身につけたいものです。
まとめ
セントバーナードは意外と寿命が短いって知っていた?
セントバーナードについて
セントバーナードの寿命
セントバーナードの性格
セントバーナードが起こしやすい病気