「日本犬で一番人気の柴犬の性格は警戒心が強い?(前編)」では、敏感で 警戒心が強い と言われる 柴犬 の 性格 についてお伝えいたしました。
後編では、柴犬をはじめとする日本犬が罹りやすい認知症についてお伝えいたします。
日本犬で一番人気の柴犬の性格は警戒心が強い?(後編)
日本犬特有の懸念とは?
このように今では世界中で人気となっている柴犬をはじめとした日本犬ですが、飼うにあたって何か注意は必要ないのでしょうか。
日本犬はほかの種類と比較して犬種ごとの特有の顕著な病気はあまりないと言われています。
ただし一つだけ懸念するとしたら認知症です。これは人間でも同様ですが、何事もあまり気にしない人より生真面目な人が比較的認知症になりやすいと言われています。
柴犬も飼い主一筋の忠実な性格も認知症を発症する一因と考えられている真面目な部分です。
だからと言って、人間も犬も真面目な性格だと誰もが年をとったら罹患するわけではありません。
犬の認知症では、DHAなど認知症予防に重要な栄養素よりも、近年は肉を中心とした食事に切り替わってきたことが原因とも考えられていますが、現在でもはっきりとしたことは判明していません。
そのような中で柴犬をはじめとした日本犬は洋犬と比較して認知症になりやすい傾向になると言われています。近年は外飼いよりも屋内飼いがほとんどになりました。
食事も犬種ごとに補助すべき栄養素を考慮し製造されたドッグフードなども販売され、安定した栄養をとり続けることができる生活ができるようになりました。
そのためどの犬種も寿命が長くなり、20年も家族として一緒にいられることができることも増えています。
しかしその長寿化によって老齢期にさまざまな病気に罹患することも増えることとなりました。
柴犬も平均的な寿命は12歳から15歳程度で、人間の年齢に換算すると64歳から76歳程度と言うことになります。
しかしこれが20年生きると言うことは、人間年齢で言うところ96歳以上という超高齢期を過ごすと言うことになるのです。
全ての犬において10歳から12歳、いわゆる人間年齢に換算すると60歳を超えるころになると認知機能の低下が著しくなるようです。
トイレ以外での粗相が増える、深夜早朝に関係なく吠える、食後すぐに食事を要求する、歩きながら物にぶつかることが増えたなどの行動が増えてきた場合は認知症を疑ったほうが良いかもしれません。
食事が主な原因と考えられている犬の認知症ですが、柴犬の飼い主に従順で、狩猟犬時代からの警戒心が強い性格が真面目さを顕著な物として、比較的認知症になりやすい傾向にあるのかもしれないとも考えられています。
認知症予防のためには?
人間の認知症予防のためにも適度な運動と栄養過多にならず腹八分目を心掛け、調理やクイズなど頭を使うことを定期的におこなうと良いと言われています。
柴犬をはじめとした犬も同様に、屋内飼いだからと言って、老齢になったら散歩にも行かず家の中だけでダラダラと過ごすことは良くありません。
関節機能や筋肉を衰えさせないためにも、ゆっくり歩きであっても、毎日欠かさず散歩に連れ出すことはとても重要になります。
屋内では感じられない足から伝わる土やコンクリートの感触、草花の香り、知っている人や犬、初めて会う犬に対する感情の変化など、散歩に出ることで、家だけでは体感できないことに触れられます。
これは脳に大きな刺激となり、認知障害を少しでも送らせることができると考えられています。
また別の犬やインコやうさぎなど、その子以外にも一緒に動物を飼うことも、毎日の生活の中で感情の高ぶりもあって刺激となるようです。
柴犬の飼い主に従順で警戒心の強い性格が本当に認知症になりやすい原因の一つとなり得るのかは明確にはなっていませんが、健気に飼い主一筋に長年愛してくれていたと言うことは揺るぎない事実です。
人間同様に、認知症を患った犬の世話は容易ではありません。
しかしもし認知症になったとしても、生涯支え続けてあげることが長年飼い主を愛し続けてくれた恩返しにもなり、飼い主としての責任となるのです。
まとめ
日本犬で一番人気の柴犬の性格は警戒心が強い?(後編)
日本犬特有の懸念とは?
認知症予防のためには?