
近年では珍獣をペットで飼う人たちが増えているようです。その中でも今回は 販売 数の希少な スローロリス という全長20cm程度のサルを紹介します。
凶暴性があったり、俊敏な動きばかりでは家で飼うことは難しいと思うのですが、果たしてペットとして可能と言える性質なのでしょうか。
販売数が希少なスローロリスはペットとして可能?(前編)
スローロリスとはリス?サル?
スローロリスは、一見リスではないかとも思える名前ですが、slow lorisという東南アジア原産のインドやベトナム地域に生息するサルの仲間です。
slow(スロー)と名前が付いているとおり、歩くときも食べるときも一つ一つの行動はノロノロとしたスピードです。
そして小さい体に対してクリッとした目がとても印象的で、オランダ語でピエロや道化師の意味をもったloris(ロリス)という名前のように、首を良くかしげる仕草からもまるでピエロを思わせるような少しコミカルにもみえる可愛らしい表情に釘付けになる人もいるようです。
以前から珍獣などを取り扱っているペットショップなどで販売されていましたが、ここ十数年で、そのおとなしさと懐きやすさから購入希望する人が増えているようです。
子供のころは白っぽいフワッとした毛に覆われていますが、大人になるにつれて毛質は硬くなり、毛色も茶色や灰色、赤っぽい色に変化していきます雄は雌よりも大きめで、種類によって500g弱から800g前後の大きさのものがいます。
そのスローな動きから、餌を捕獲するときもゆっくりと静かに虫や小動物に近づくことから、相手にはまったく気づかれることなく捕獲してしまうとも言われています。
昆虫をはじめ樹液をなめたり、果実、小動物などを食べる雑食です。
ペットとして飼育する場合はモンキーフードのほかに、昆虫類ではミルワームと呼ばれる甲虫の幼虫を生餌も喜んで食べてくれます。
凶暴性は?人間に懐くの?
自然界で弱者として生息している動物は物音に敏感で臆病と考えられます。スローロリスも外敵から俊敏に逃げられる機敏さもないために、多くは臆病の性格が多いといわれています。
しかし中には個体によって、臆病の極限から少し攻撃的な面があり、噛み癖があるものもいます。
購入を検討している場合は、販売されているショップに何度も足を運び実際に観察をしたり、ペットショップ店員から個体の性格を良く聞いておくことが重要になります。
基本的には非常に懐きやすく、人間の手から餌をもらったり、ブラッシングすることもまったく難しくありません。撫でたり、手に乗せたりすることも可能です。
ケージの扉を開いても飛び出してくるような俊敏さはなく、少し臆病な性格からゆっくりと周りの様子をうかがいながら出てきます。
部屋の中で自由に遊ばせても激しく飛び回るなどすることはなく、捕まえてケージに戻すこともまったく困難ではありません。
ブラッシングでは心地よくて目を閉じながら自ら手足を上げて「ここブラッシングして」とせがむ姿をみせたりすることもあります。
部屋では遊ばせるときは、粗相をしないように人間の赤ちゃん用オムツをさせている人も居るようですが、とくに嫌がることもなく抵抗なく付けっぱなしにすることもできるようです。
自然界では木の上で生活している時間が長いため、部屋など放して遊ばせてあげる場所には、渡り棒などを用意してあげると良いかもしれません。
人間が食べるものでスローロリスにも与えやすいものといえば果物です。ブドウやバナナ、リンゴなども喜んで食べます。
人間の手と同じような構造をしているため、一口サイズに切って与えると、人間の親指にあたる指とそのほかの指でしっかりと握って口に運びながら食べます。
驚いたときや怒った際には大きな鳴き声をあげることもありますが、基本的には動物園の猿たちのようにキーキー泣き叫び続けるようなことはありません。
ときにカエルのようなケロケロという声やインコやオウムなどのようにピーピーと高い声で鳴くこともあります。
まとめ
販売数が希少なスローロリスはペットとして可能?(前編)
スローロリスとはリス?サル?
凶暴性は?人間に懐くの?