タイワンオオクワガタ は、日本では希少なクワガタです。逞しいアゴは、国産のオオクワガタよりも太めです。
GタイプとCタイプの2種類があり、それぞれが特有の内歯と前胸背板のラインを持っています。購入する時は何に気を付けたらよいでしょうか。
大アゴの内歯に持ち味があるタイワンオオクワガタ
タイワンオオクワガタは2タイプに分かれる
南投県、桃園県、高雄など、台湾各地に分布する、タイワンオオクワガタ。日本のオオクワガタに近く、似たような姿をしていますが、タイワンオオクワガタの方が体ががっしりとして、アゴが湾曲し、太く強靭です。
タイワンオオクワガタはグランデスオオクワガタの亜種と言われ、学名はDorcus grandis formosanusです。
前胸背板の側面の形の違いで「Gタイプ(グランディス)」と「Cタイプ(クルビデンス)」にわかれます。
Gタイプは前胸背板のラインが直線的で、大アゴの内歯が中歯で内向きです。Cタイプは前胸背板のラインにS字状の曲線があり、大アゴの内歯が前向きです。
親と同じタイプが必ずしも生まれる訳ではなく、例えば親がGタイプであっても、生まれる幼虫がCタイプの場合もよくあります。
幼虫を育てる場合はどちらのタイプになるかわからないので、どう成長するか楽しめます。
体長はオスが37~78ミリ、メスが35~48ミリ。稀にオスが85ミリ程の大きさになります。
羽化してから成熟するまで約半年かかり、成熟後の成虫の寿命は2~3年です。なかには4年程も長生きするものがいます。
タイワンオオクワガタはどこで買える?
タイワンオオクワガタは、産地である台湾で保護昆虫に指定されていますので、日本での販売数は多くありません。購入を希望する場合は、昆虫専門店、またはネット通販を利用することができますが、まず問い合わせた方がよいでしょう。
タイワンオオクワガタは、通常、オスとメスのペアで販売されていて、値段は大きさによって違います。ペアで6,000~12,000円程で買えますが、巨大な成虫であれば数万円となります。
購入する時は、体にディンプル(へこみ)がないか、歪んでいないか、アゴの先、爪、触覚などが欠けたりしていないか確認しましょう。体調も確認した方がよいでしょう。
弱っているクワガタは、掴む力が弱いです。タイワンオオクワガタを手に取ってみて、しっかりと掴まるようであれば、体調に問題はないでしょう。
飼育に必要なものと気を付けることは?
タイワンオオクワガタの飼育方法は、日本のクワガタとほぼ同じです。
基本的に、春と秋は常温で飼育できます。室内の、直射日光が当たらない場所に飼育ケースを置きましょう。
夏は30度を超えないように、温度調節が必要です。冬はできるだけ温かい場所に飼育ケースを置いて、温度が10度以下にならないよう気を付けましょう。
成虫の飼育に必要なグッズは、飼育ケース、昆虫ゼリーとエサ台、飼育ケースの底に敷く昆虫マットと転倒防止材です。
転倒防止材は、ひっくり返ってしまった時に自分で起き上がることができるようにセットします。
飼育ケースは、中に入れるタイワンオオクワガタの数に合わせて大きさを選びましょう。
4月~10月の活動期に、複数のタイワンオオクワガタを同じケースに入れておくと、ケンカをしてお互いを傷つける場合があるので、繁殖させたい場合を除いて、オスとメスを別々のケースに入れて飼育します。
ケース内が乾燥したら、昆虫マットに霧吹きで水を与えて湿らせます。その際、あまり水をかけすぎないように注意しましょう。
11月~3月は冬眠するので、エサを与える必要はありません。しっかり冬眠できるように、昆虫マットは厚く敷いてあげましょう。
マットが乾燥しないように、冬眠時も霧吹きで湿らせましょう。冬眠時期でもマットの上にいる場合は昆虫ゼリーを置いてあげて下さい。
冬眠が終わってマットの上に出てきた時も、エサを与えるのを忘れないようにしてください。
まとめ
大アゴの内歯に特徴があるタイワンオオクワガタ
タイワンオオクワガタは2タイプに分かれる
タイワンオオクワガタはどこで買える?
飼育に必要なものと気を付けることは?