色鮮やかな ヨウム をぜひとも飼育してみたいという方は多くいらっしゃるようです。入手が困難なため、 里親 になれないか検討するのも一案です。
ヨウムの飼育は犬猫よりも苦労するので慎重に熟考する必要があります。
ヨウムの里親になるための心得と現実
里親は夢のまた夢
ヨウムは日本ではとても珍しく、飼育したいひとも多いので里親を募集すると一瞬で締め切られたりします。
問い合わせ先としては、動物愛護センター、保健所、民間の動物愛護団体があげられます。
また個人で里親を募集していることもあるでしょうから、「里親 ヨウム」などと検索してみるのも良いでしょう。
どちらに問い合わせたとしても、すぐにヨウムをお迎えに行くことにはまずなりません。
運が良くて2、3年で連絡がくるかも、くらいの気持ちで待ちましょう。その間に気が変わることもあるでしょうし、動物園で観るだけで十分だと思えるようになっているかもしれません。
ヨウムはインコを飼うのとはまるでわけが違います。インコの平均寿命は7~10年ほどですが、ヨウムは50年は生きられます。
つまり飼い始めたときの飼い主の年齢によっては、ヨウムを置いて飼い主が先に寿命を迎えることになります。
ですから万が一のときに飼育を任せられる身内なり親しい知人なりをあらかじめ確保しておくことです。
動物園で観ているぶんには気にならないかもしれませんが、ヨウムの鳴き声はとても大きいので個人宅での飼育には防音対策が必須です。
力もあるので、里親に申し込む場合の審査は厳しいものです。
集合住宅での飼育はあまり考えないほうが良いでしょう。野中の一軒家であれば問題なく申し込みはできます。
また里親に出されるヨウムは成鳥の可能性が高いですから、まったくの初心者が飼育するとお互いにストレスがたまります。
清く正しい生活
野生のヨウムでは65年も生きたという記録があります。
長生きの秘訣は、野生では大きな群れをつくり人間顔負けのコミュニケーションをとっていることが大きいと考えられています。
群れではなくおそらく単体で飼育されるヨウムのストレスはそれだけでも甚大です。
飼育環境の美化に努めなければ、20年もしないうちに天国へ旅立つこともあります。
ケージのおそうじは毎日行うべきです。どうしても時間がなくてときどき2日に1度になってしまってもヨウムも許してくれるでしょうが、3日に1度はダメです。
人間の赤ちゃんの周りを神経質にきれいにするのと同じ気持ちで毎日おそうじするくらいの時間の余裕のあるひとでないと、ヨウムの飼い主は務まりません。
飲み水も頻繁にとりかえましょう。夏場でなくても1日2、3回とりかえても困ることはありません。なかにはエサをお水に浸して食べるのが好きなヨウムもいらっしゃいます。
食べ方を工夫するときにお水は欠かせませんから、マメに交換して新鮮な飲み水を用意したほうが信頼してもらえます。
お水が腐っていて病気になると病院へ連れて行かなくてはならなくなりますし、手間が増えるだけです。
パートナーとして迎える
レパートリーがどんどん増えるおしゃべりからしても賢いことはよくわかりますが、思っている以上に聡明です。
人間でいうなら5才の脳みそと2才の感情をもっていると考えられています。もはやペットというよりもひとの子として接したほうが良さそうなレベルです。
ですからコミュニケーションをとることが楽しくて仕方がない時期が一生続くわけです。
飼い主や家族の皆さんが必要最低限のコミュニケーションしかとろうとせずに放置していると、ストレスもたまりますし信頼関係を築くこともできません。
1日中つきっきりで話し相手にならなくても良いですが、長時間のお留守番は苦手です。
「毛引き症」というストレスで自分の毛を抜いてしまう病気にかかると、早死のリスクが高まります。
住環境のストレスも見逃せません。野生のヨウムはアフリカの西海岸地域で暮らしていますので、寒さは大敵です。
一年を通して20~30度の室温をキープしましょう。高い湿度はからだに悪いので、屋外で飼育することは論外です。
除湿をしてペット用のヒーターや暖房を光熱費を惜しまず使用します。
里親になってヨウムを自分のパートナーにというよりも、ヨウムのパートナーになりたいという気持ちで寄り添えるひとが飼育に適しています。
まとめ
ヨウムの里親になるための心得と現実
里親は夢のまた夢
清く正しい生活
パートナーとして迎える